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モノではなくヒトで売れ

営業マンとしてスタートを切ったのは、和歌山県の由良町。25歳の頃です。

由良町をご存知ですか?「有田みかん」で有名な有田市から、まだ少し南下したところに由良町はあります。

わからないままのスタート

自動販売機を置いてもらう新規顧客を開拓する営業チーム。「どうやったら自販機を置いてもらえるんや・・」何も分からないままのスタート。

そもそも、日本には「自販機過多」なのが現状。和歌山といえども、それは同じ。

1区画に1台自販機があるような状況。

 

私には、魅力的なセールス術もない。

「月に新規設置1台成約」というのがノルマ。

1台の成約というのがなかなか難しく、非常に苦労しました。

・自販機の機能はどの飲料メーカーもほぼ同じ。

・競合と比較して、魅力的な契約条件を提示できるわけでもない。

自販機カタログを提示しては断られ、を何回も繰り返しているうち、このように考えるようになりました。

自販機という「モノ」の魅力で勝負するのは無理やな

自販機カタログが存在意義を失った瞬間です。

そんな時、たまたま競合の営業マンが自販機の商談をしてる様子を盗み見る機会がありました。

「ゴリゴリのセールス」。

その営業マンに対応している経営者の顔が忘れられません。

顔面から滲み出る「もうええって」感。

「あーもう、セールストークに飽き飽きしてるんやな…」

ここで、逆に、「セールストークをしなければお客さまの印象に残るのではないか?」と考えました。

ほかに方法が思いつかなかったので、

モノ(自販機)で差別化するのはあきらめて、ヒト(わたし)で差別化する作戦にでたのです。

モノではなくヒトで売れ

それから2週間、「初回訪問時は、世間話だけで1時間会話する」ルールを自分に課しました。

これが意外と難しい。

好きでもない相手(すみません)と、1時間談笑なんて無理。

話すことない。

飛び込みで営業しにきて、

セールスをせずに、話のネタがないので異様な静寂が訪れる、という「地獄」が訪れます。

地獄的状況を避けるために、話すネタを事前に仕込むようになりました。

・今日の天気

・最近のニュース

を仕込んで飛び込み営業をしていきます。

しかし、場つなぎ的な知識では、1時間はもたない。

そしてなんといっても悲劇的に楽しくない。

お客様を好きになること

考えたあげく導き出した方法が、「お客さまを好きになる」ことです。

シンプルー!

だって、好きな女の子といるときは、話したいこといっぱいあるし。

聞きたいこともでてくる。

どんな人のことも好きになることができれば、その人と「1時間世間話する」ことなんで楽勝だと考えました(単純)。

最初はとても苦労しましたが、だんだんと会ってから短時間で、相手を好きになる方法を発見しました。

・お客さまと自分との共通点を見つける

・その人のこれまでの人生に目を向ける

・そのお客さまと家族の皆さまの家庭でのシーンを想像しつくす

こういったことを考えていけば、次第にそのお客さまに対する「愛着」が自分の中に湧いてくるのが実感できました。

お客さまと会話をはじめ、1時間くらい談笑し、帰ろうとする私。

「へ?」という社長のお顔。

「えっもう帰んの?」

「いや、今日は世間話だけって決めてたんで・・(意味不明)」

ほとんど100%すべての社長さんが

「変わってんなー」

「おもろいやっちゃなー」とリアクションをいただけました。

あるみかん問屋の社長さんからは、

「アホ!営業マンが営業せんでどないすんねん!次はちゃんと用意して来な!」と叱られたりしました。

でも同時に気づきました。

(あれ?勝手に次のアポとれた・・)

買いたいよりも会いたいと思わせたら勝ち

こんなことを営業1年目で何回も繰り返すうちに、

「買いたい」を思わせるより、「会いたい」と思わせる方が効率よく営業できるのでは?と考えるようになったのが、ぼくの営業が好きになった原点です。

さまざまな企業で、経営者とお話させていただくと、さすがにこの「世間話」に代表されるような「人間力」に長けた社長さまが多いと感じます。

しかし、末端の営業マンとお仕事をさせていただくと、この「人間力」が軽んじられていると感じます。

経営者が体感的に大切だと感じている「人間力の大切さ」が、営業チームに落ちるにつれて、軽視されていく。

企業においても、営業マナーなどの初歩スキルを学ぶ研修は採用されていると思います。

しかし、「人間関係構築」を強化する仕組みを持っている企業は少ない。

企業内外でも、戦略的に「人間力強化」を取り入れるべきだと感じています。

これからの時代、商品の機能では差別化しにくくなる。さらには商品の機能説明(セールストーク)はAIに代替される。

より「ヒト」の魅力がお客さまとの契約に直結する時代になると考えています。

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